1956年のアメリカ映画『スキー・クレイジー(Ski Crazy)』誰も知らない映画と、その音楽

とても古い作品ですけれども、
この映画のプロデューサーと監督の
当時の活動を知った時、私は何だか、
とてもミステリアスに思いました。

というのは、監督からの手紙を読み、
間接的な話をほんの少しだけですが
聞けたためです・・・

まだインターネットも普及していなかった
1990年代前半、学生の私は趣味として
映画の音楽も調べていました。
日本ではそれらについて書かれた文献も
見つからないため、
アメリカの中古レコード屋さんから
“通販リスト”をエアメールで取り寄せ、
ディズニー映画を中心に、
ドキュメント映画(記録映画)のレコードを
探し出しては取り寄せていたのです。

つまりデータが無いので、
現物を入手してみるしか方法がなかった訳です。
そんな中、一般的なレコード会社から
発売されたものではない
「サウンドトラックのレコード」というのも
意外に通販リストに多くあって、
これが一体何なのか、
まったく判らず、それらも合わせて
調べようとしていました(苦笑)

その頃、アメリカの中古レコード屋の
誰かが、ヨーロッパに住む
「サントラの研究家」を私に紹介して来て、
彼と国際ファックスにての交流が始まりました。
その彼に教えてもらったのが、
このアメリカ映画『スキー・クレイジー(Ski Crazy)』
のサウンドトラックのレコードでした。

しかしながら、
これは、とてつもなく珍しいレコードで、
そう簡単には見つからないというのですね。
このLPレコードに関しては、
その後、何年も見つからず、そのままに
なっていましたが、
何年か前に、偶然にライブラリーの放出品で
入手することが出来たのです。

あきらめて忘れていたため、
びっくりしながら、早々聴いてみると、
一面銀世界を表現するような、
フル・オーケストラによる壮大な音楽や、
美しいムードただよう恋愛?の場面に
使われるような曲もありました。

この映画はドキュメンタリーでなく、
ロマンスものの物語の映画だったのです。

それはともかく、
このレコードを入手した後、
本当に偶然ですが、
この映画のレコードについて
間接的に知っていた人物から
情報を得る事が出来ました。

それは、私の手許にある
“大きなレコード会社にいた人物に宛てた、
この映画監督の手紙”
によって、その機会を得たのです。

映画『スキー・クレイジー(Ski Crazy)』は、
映画会社が製作した作品ではなく、
自主制作による映画でした。
それで、彼らは1956年に、
オリジナル・サウンドトラック盤のLPレコードも
自主制作で作ったのです。
ですから、プレス枚数も少なかったと思われます。

既に映画を公開していた頃のようですが、
この映画の監督は、アメリカの
大きなレコード会社に勤務していた友人宛に、
この自主制作のサントラ・レコードを
(そのレコード会社のレーベルで)発売して欲しい
という手紙を書きました。
その手紙が、数十年の時を経て、私の
手許にあるのです。

レコード会社のその人物は、
映画が当たらなかったために、
ビジネスとしては、その要望を聞けなかった
ということですが、
彼はレコード会社の中で、ずっと保存していました。
そして、このレコード会社が後に転売された時、
その人物が家に持ち帰り、
保存していたそうです。

彼の死後、家族がそれら(資料を含めたレコードなど)を
関係する友人達に全部配ったそうで、
その1つが、
他へ巡りながら結果として、私の手許に来た
という経緯でした。

1950年代に、映画好きな人達が
資金を出し合って映画を撮ったのでしょう。
そして、映画の配給ルートで苦戦しながらも
公開にこぎつけ、
サウンドトラック・レコードも自主制作で作って、
販売していたと思われますが、
売れたとも思えず、
監督はレコード会社の友人を頼って、
手紙を送ったんでしょうね。

レコード会社もビジネスですから、
売れると確信出来るものでなければ
レコード化も出来ず、きっと心を傷めて
手紙を保存していたように私は思いました。

当時の彼らの活動が、私の部分に
重なるところもあり、
もう既に60年以上も過去のことですが、
何だか複雑な気持ちにもなるのでした・・・(笑)

そして、上記ライブラリーにて放出された
サウンド・トラックのLPレコードは、私の
手許から、他の方の元へと渡って行きました。

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